倉敷市民スポーツフェスティバルに行ってきました

10月2日に開催された倉敷市民スポーツフェスティバルに「もぐらたたき」で参加しました。たくさんの方に楽しんでいただけて良かったです。

展示した、「見え方」と「ことば」の健康コーナーのパネルも見て頂けました。

お立ち寄り頂いた方、ありがとうございます。

次は、10月16日いきいきふれあいフェスティバル(倉敷市水島緑地福田公園)に参加します。

見え方・ことばのコーナーで展示をします。

良かったら遊びに来てくださいね

面接試験の合理的配慮を受ける

吃音だけでなく様々理由によって配慮が必要な場合、筆記試験や面接で合理的配慮を申請することが出来ます。

配慮の内容は、障がいや疾病によってそれぞれです。

中学・高校入試の面接で合理的配慮を受けたい

岡山県立高校の入試でも多くの学校で面接があります。

県立中学校の入試では、4校とも面接がありますが、事前の相談によって合理的配慮を受けることが可能です。

吃音に対しての面接時の合理的配慮の例は以下が挙げられます。

・ことばが詰まっても話しの続きを促さない

・大きな声を促さない

・面接時間の延長

・筆記での対応

配慮事項については

適正検査及び面接を受験するに当たり、病気や傷害等等の事情により時別な配慮を必要とする場合、保護者は、事前に志願校と十分に相談する。

とあります。

また、文部科学省では

(高校入試を実施側に求められる対応)

〇医師の診断書の発行に時間を要する場合等もあることから、申請方法等の明確化を図ること。⇒ 申請方法(申請時期、申請先、必要な書類など)、決定時期、再申請の方法など

〇合理的配慮は一人一人の障害の状態や教育的ニーズに応じて決定されるものであることから、申請を不許可とする場合は、その理由を具体的に説明する必要があること。

〇受験上の配慮事項を決定するにあたっては、中学校において行われている配慮や支援の内容が参考になることから、中学校と高等学校が連携を図るなどして、積極的に情報共有を行うこと。

と合理的配慮を受ける際に医師の診断書を発行するには時間がかかる為、どのような書類を準備すればいいのか、入試を実施する高校側が明確にすることを求めています。

どのような書類が必要か、まずは在学校を通して中学校、高校に問い合わせてみてください。

大学入試の面接で、合理的配慮を受けるには

大学受験においての合理的配慮の申請は、各大学のホームページに申請方法が記載されています。

例えば倉敷市立短期大学では、募集要項の令和5年度学生募集要項 38ページに合理的配慮について記載されています。大学の多くは出願前に早めに相談することが求められていますので、志望する大学に予め何が必要なのかも含めて相談の連絡をすることをお勧めします。

各種検定について

受験する検定によっても配慮が受けられる場合があります。

まず、どのような書類が必要なのか?どのように申請するのか?各検定の協会のホームページで確認してみましょう。

言語聴能訓練室は、医療機関ではなく医師もいないため、診断書等は書けませんが、かかりつけの先生や学校の先生に、吃音について「どのように説明したらいいのかな?」など、お悩みの場合にはご相談ください。


関連コンテンツ:小・中・高校生のみなさまへ

   参考書籍:菊池良和著,吃音の合理的配慮,学苑社,2019

 参考・引用HP:学苑社HP

         英検:障がい等のある方へ受験上の配慮

        10話: 国立大学医学科を合格した吃音受験生への配慮の診断書

        合理的配慮の提供

おもちゃの貸し借り②

おもちゃの貸し借り①で、外出時、こども同士の玩具の貸し借りは社会のルール気持ちのコントロールが必要なので、大人はこどもの発達段階と気持ちに寄り添った関わりをしてくださいと伝えました。

今回は

こどもの発達段階と大人の関わりについて お伝えします。

自分の要求をことばや動作で相手に伝える表現ができるか?

(要求を表現できたからといって、必ずしも「貸し借り」がうまくいとは限りませんけど…)

遊びたいけど「貸して」と言えない時や、

まだ使いたいのに「貸して」と言われた時に、

自分で「いいよ」「いやだ」「あとで」「どうぞ」「かして」などがいえる(ジェスチャーまたは動作表現でも可能)か、どうかです。

できない場合は、いっしょに「まって」「いいよ」を言ってみる、まずはこれで様子をみてみましょう。

貸してもらえた時の「ありがとう」を表現する(行動模倣も可)等

ことばや気持ちを表現する、相手に伝えようとする反応が大事です。

泣き叫ぶ、相手をかむ等の行動には大人が対応しましょう。

こどもが自分で気持ちを伝えることを目標に焦らず関わりましょう。

 

こどもの発達について、

困ったことを言いつけにくるのは2歳後半からです。(個人差有り)

こども達は困った時の対処方法を大人に教えられることで、

見て、真似て、社会ルールを学んでいきます。

「~していい?」と交渉表現が可能になるのは3~4歳代です。(個人差有り)

それができると、少し離れていても安心できますよね。大人が見守る意識が大事となってきます。(危険が伴う、人や物を傷つける等の言動の場合は介入の必要があります。)

5~6歳代になると、ともだちと要求を話し合い、遊びの中でルールを発展していくように成長していきます。(個人差有り)

同時に、こども自身がどう感じたか、行動の理由を話してくれるようになります。

 

外出先では、一人で遊ぶのが好きな子、お友達と遊びたい子、親から離れてても楽しむ子、場所見知りや人見知りで親から離れて遊べない子、年齢も性格もいろいろな子ども達が遊びにきています。関わり方はいろいろです。

こどもにとって遊びの経験を増やすことはコミュニケーションの成長にもつながっていくのです。

関連 譲り合う参照 コミュニケーションを豊かにするために①参照

おもちゃの貸し借り①参照

玉島児童館で言語相談を行います!

 玉島児童館にて

 言語聴覚士がお子さんのことばについての個別相談を行います。

 ことばがなかなか増えない,はっきりとしゃべれない,吃音がある…

 普段気になっているけど、なかなか相談できないな…

 そんなお悩みがあればぜひご相談ください。

 相談をご希望の方玉島児童館にお問い合わせください。

 

 日時:令和4年10月12日(金)10時~11時30分

 対象:0~3歳児の親子

 場所:玉島児童館

 問い合わせ: 玉島児童館 

 電話 086-526-3400

 

おもちゃの貸し借り①

子育て支援センターなど外出先でのお子さん同士のおもちゃの貸し借り場面で

大人はどれぐらい介入すればいいのかわからないという相談を受けます。

確かに、こども同士での玩具の貸し借りは簡単ではないと思います。

 

「おもちゃの貸し借りで大人がどれくらい介入するか

こどもの発達(成長)段階によって異なります。」

 

 社会のルール気持ちのコントロールが必要となる玩具の貸し借りでは、

物の共有や友達と一緒に遊ぶことが苦手なお子さんは、順番などのルールを守ることは難しいと思います。

こどもの発達気持ちに寄り添いながら、関わってあげることが重要です。

 

お母さん達はこどもの発達と気持ちに寄り添った声掛けをしています。

例えば、

子:「いやだ」とおもちゃを貸せない場合、

母:「いやだって、ごめんね。」(代弁する

「いま、遊び始めたばっかりだから、もう少し待ってね」(理由の補足

「こっちはどうかな?」と他の玩具を差し出してみる(新しいものへの興味を持たせる

「少し待って、順番にして一緒に遊ぼう」(一緒に遊ぶ楽しさに気付かせる

 等の関わりをしています。

こどもの気持ちを代弁しながら、社会のルールの大切さを伝えています

 

 力づくで取る、手が出てしまう、泣き叫ぶなどの行動には大人が介入しいっしょに言ってみる、待つなどしてみてください。

 

通いなれた場所や、なじみのある大人や友達には伝えやすいので、

お片付けをする、職員に玩具を返す時「ありがとう」を言う、「どうぞ」「かして」と言う、順番を待つ等、やってみましょう。

物を共有し一緒に遊ぶことの楽しさがわかってくると、

やってみたいから「貸して」と言ってみよう、待ってみよう、ともだちと一緒に遊びたい、など感じ、次の行動を選んでいます。

こどもは楽しいことが好き。いろんな遊びを経験して成長します。

 

 

関連 譲り合う 参照 コミュニケーションを豊かにするために①参照

譲り合う 

「あとでね」「これ(おかず)たべたら、バナナをたべようね」などの声掛けがわかかり始め交渉表現を理解し始める年齢は2歳前後です個人差は有ります)

そして、

こどもが交渉表現を使い始めるのは、3~4歳代以降です。(個人差は有ります)

当施設でよくある親子の交渉風景です。

こども「こうえん、いきたーい」

おかあさん「おべんきょう終わったらね。」

こども「おべんきょうのあとに、こうえん いい?」

おやこ「おやくそくだね」 😛 😛 

 

交渉には

ルールを守ること、気持ちの折り合いをつける能力が必要です。

日ごろから こども、大人 どちらかが一方的な言うことに従う関係性ではなく相互的な関係性をつくっておくことが前提になります。

譲り合うことや約束を守る経験を積むと互いの達成感につながっていきます。

話は戻りますが、もしお勉強後にこどもがこうえんに行く約束を忘れていた場合

(可能な状況ならば)

「こうえんに行くお約束はもういいの?」と振り返りを促してみてください。

お互いに約束を守ろうとすること、お互いに気持ちの折り合いつける経験は大事です。

 


約束を守れない、こどもが納得できない(気持ちのコントロールが難しい)時は、「おかあさんも、残念だよ。」等、きもちを共感すると切り替えやすくなるかもしれません。

「またね。」「今度はできたらいいね。」「つぎは、お約束ね。」等、見通しを持たせる言い方で伝えてあげてください。

要求がない、やりたそうだけど自分から言えない等、こどもの場合は自分で選ぶ自発的な言動をする)経験を積むことから行ってください。(インリアルアプローチコミュニケーションを豊かにするために①:参照

少し我慢してもよかった、楽しかったという経験を積み重ね交渉が上手にになると思います。

まずは親子でやってみてください。

自分のしたいことが100%思い通りにならないのは、こどももおとなも同じです。

交渉表現を含んだやりとりが大人とできると、こども同士でもできるようになっていくでしょう。

 


参考書籍:湯汲英史,小倉尚子,一松麻実子,藤野泰彦:発達障害のある子どもと話す27のポイント わかりたい気持ちを高めるために,かもがわ出版,2011

関連ブログ:                     

インリアルアプローチコミュニケーションを豊かにするために①

 

はつおんあそび③お口ジャンケン

【はつおんあそび】第3弾

【お口ジャンケン】を紹介します

お口の体操より動きは少ないですが、遊びながら少しでも楽しくお口を動かす練習が出来たらいいなと思います。

【対象】 4歳以降

【ねらい】 

 唇や舌の動き向上
 唇や舌を意識する

【やりかた】

 ぐー(タコのくち)

 ちょき(ベロをだす)

 ぱー(くちをあける)

 グーチョキパーの口の形を確認する。
 「じゃんけん」の掛け声でジャンケンをする。

口の形をしっかり止めて、お互いに見るように気を付けましょう。
ベロを出す時は、口をしっかり開いてベロの力だけで動かすとより効果的です。

グーチョキパーの口の形を変えて、色々な動かし方をしてみましょう。

「どっちだ?」 

家でも外でもできるかんたんな「どっちだ?」遊び

 

片方の手に隠したおもちゃや石などを探し当てる遊び

目の前の物がなくなったことに気付き始める頃から楽しむことができます。

[対象]  8~9ヵ月以降~

[ねらい] 注目する 指さしで応答(選択)する  期待して待つ

[やりかた]

 

 

 

片手に物を握り、もう片方は空のまま手を握る。

子どもに握った両手をみせ どっちの手にあるかを探す。

んだ方から手を開き、一緒に反応を楽しむ。

ポイント

注目できない場合は隠す様子を見せる。

わざと隠したものをみえるようにしておく、

手を一旦後ろに回して手を出す等、難易度を変えて繰り返し楽しめるようにする。

すぐ口に入れる子どもは誤飲には十分気を付けてください。

 

食べる⑥ステップアップのサイン

離乳食の開始のサイン

哺乳反射(探索反射、吸啜反射)が消えてきて、ミルク以外の食物に興味を持ち始めた頃。

首が座り、赤ちゃん用の椅子に自分ですわっていられることが出来るようになってくる頃に始めましょう。

この頃は、上唇はほとんど動きません。舌を前後に動かしちゅーちゅーと吸うような動きや、下唇をパクパクするような動きをします。

中期に進むサイン

徐々に唇がしっかりと閉じられ、口角が左右にキュッキュッと引っ張られるような動きが出来るようになったら、舌と上あごで押しつぶして食べることができるようになっています。

後期に進むサイン

さらに、食べ物が入ってきた時に唇を閉じて、口角が片方に縮んだりずれたりするようになれば、柔らかい形のあるものをすりつぶしたり噛んだりできる準備が始まっています。

その子の成長ペースに合わせて、安全に気を付けて自分で食べることも見守りながら美味しく、楽しく食べる経験を積んでいきましょう。


参考書籍:金子芳洋ほか,上手に食べるために(発達を理解した支援),医歯薬出版株式会社,2005

いないいないばー

ことばがまだ出ていない小さな子でも楽しめる遊びに「いないいないばー」があります。

顔を手で隠して、顔を出す。
たった、それだけの単純な遊び。
赤ちゃんの遊びですが、言葉の発達に大切なことが詰め込まれた遊びなんです。

「いないいないばー」は
自分という存在に気づき、大人との視線を交わすことが出来るようになってくること、そして隠れているものがそこにあり続けることが分かることが大前提となります。

「いないいない」と聞くと遊びが始まることを期待します。
手で隠れて顔が見えなくても、手の後ろには大好きな人の顔があることが分かっているから顔が出てくることを予期して、同じ場所を注視し続けることが出来ます。
さらに、期待予期したことが実際に起きたことで楽しいと思う事が出来るのです。

他にも、こどもが顔を隠している大人の手に自分の手を伸ばして顔を見せる事を要求するやり取りをいれてみたり、いないいないばーをする人が変わったり、隠れているものをぬいぐるみにしてみたりバリエーションを付けても楽しめるようになります。

 

「いないいない」と言うと遊びの始まりの合図で大人の顔を見る。

    ↓

顔を手で隠す。

    ↓

顔が出てきて終わり。

という一連のルールを理解できるかも、この遊びを楽しめる要素になります。

これらの事は全部、もっと大きくなって誰かと会話を楽しむ為に必要な能力の一部です。

「いないいないばー!」

たったこれだけのやり取りに、こんなにたくさんの事が詰め込まれているのですから
日常の生活の全ての事、何気ないやりとりや遊びにも沢山の言葉を発達させていく為に必要なことが散りばめられています。
講話でもお話させていただいていますが、普段の生活の中で丁寧な声掛けと色々な体験を親子や園などで積んでいけるといいですね。


参考文献:

竹田契一,里見恵子,子どもとの豊かなコミュニケーションを築く インリアル・アプローチ,1994

関連記事:インリアルアプローチ