吃音があるといじめられる?
吃音があることが周囲に気付かれると、子どもがいじめられてしまうのでは?とご相談を受けることがります。
事実、吃音でからかいやいじめをうけて深く傷ついた方は沢山いらっしゃいます。 そういった悲しいいじめが今後起きないようにするためには、まず大人が正しい知識を持ち「からかいやいじめを許さない」ことです。そして周囲の子ども達にも正しく吃音について伝えていく事が重要です。(吃音のお話①)
子どもが友達の吃音に気付いたら
吃音の話し方は、わざとではないので「真似しない」「笑わない」「話し終えるのを待つ」の指導を徹底しましょう。
6歳で、ほぼ100%の子ども達が相手の言葉がつっかえることに気付いている事がわかっています。
また別の研究では、吃音の話し方を見た際に、子ども達はつっかえた話し方に気付いてどう反応したらいいか分らず「笑ったり」「戸惑う仕草」をしたそうです。
子ども達が早くに吃音の話し方を聞き、正しい知識や接し方を学ぶことで差別や偏見を持たず成長することにつながります。
なんで〇〇君は「おおおおはよう」ってなるの?
子どもに「〇〇くんって“おおおおはよう”っていうんだよ 😮 」と素朴な疑問を投げかけられた際は、周囲の大人はしっかりその疑問に耳を傾けて話を聞いてあげてください。
疑問を口にしたことで「そういう事を言わないよ」と注意する必要はありません。注意や話を逸らすことで「“おおおおはよう”ってなるのは良くないことなんだな 🙁 」と感じさせてしまう恐れがあります。
答え方の例
「そうなんだね、時々“おおおおはよう”ってなるんだね」
「“おおおおはよう”ってなるお友達もいるんだよ」
「なんでなるかは分からないけど、わざとじゃないよ」
「言いたいことが言えるまで待ってあげてね」……など
「そういう話し方もある。」「わざとではない。」「悪い事やおかしい事ではない。」というメッセージを伝えられるといいですね。
関連記事
参考論文
伊藤智彦 構音,流暢性に対するメタ言語知識の発達 音声言語医学36(1995)