食べる②指しゃぶりは哺乳の準備

指しゃぶりはお腹の中にいる頃から始まっています。そして、生まれてから必要な栄養であるミルクを飲むための大切な練習です。
しかし、永久歯が生え始める5歳ごろになっても指しゃぶりをしている場合、前歯だけでなく奥歯の歯並びや顎の成長にも影響が出てくることがあります。
その結果、食べ物を飲み込む時に普通はしない舌を出しながら飲み込む動きがでたり、口呼吸が多くなり風邪をひきやすくなったりする影響もあります。

指しゃぶりはいつから対応したらいい?
3歳までの生理的な指しゃぶりは見守って大丈夫だと言われています。
3歳を過ぎて保育園や幼稚園に入ると生活環境が大きく変化することで、自然と指しゃぶりが減ってくる子もいます。
しかし、環境の変化に不安を感じて指しゃぶりの頻度が増えてしまう子もいます。
その場合は、指しゃぶりではなくその子の不安を軽減する為に、ご家族や園の先生と様子を観察してあげてください。
3歳から5歳くらいの間に徐々に減ってくるようならのんびり成長を見守ってあげましょう。
ただ、5歳以上になってもよく指しゃぶりをしているようなら、小児科医師や歯科医師にも相談してみましょう。

無理のない目標設定で

お家では、好きなテレビを見ている時間は指しゃぶりをしないようにぬいぐるみやお人形を両手で抱っこしてみる。
寝かしつけの時間は、お父さんやお母さんと手を繋いで寝る。
1週間の間に2~3日指しゃぶりをしていない。 などなど…
出来る範囲での目標を決めて、出来たらカレンダーにシールやスタンプを押すなど目標がクリアできたことを子どもの目で見て分かる様に工夫してあげましょう。
ゆっくり、焦らず自信をつけてあげつつ指しゃぶりからの卒業が出来るといいですね。


参考書籍:金子芳洋ほか,上手に食べるために(発達を理解した支援),医歯薬出版株式会社,2005