今回は、吃音の基本的な症状とことばの事で困りごとを抱えているかもしれないお子さんのサインをご紹介します。
「吃音」とは
吃音には、主に3つの症状により、滑らかに話せなくなっている状態を言います。
・繰り返し(=ことばの一部をくりかえす)
例:「ぼ、ぼ、ぼく」
・引き伸ばし(=ことばを引き伸ばす)
例:「きーーーのうね」
・難発(=なかなかことばがでてこない)
例:「・・・・・・ありがとう」
この3つ以外にも
リズムをとるように体を動かしたり、叩いたりするなどの随伴症状があります。
また、吃音の症状には波があります。吃音の波の周期は個人差が大きいのですが、1ヶ月から数ヶ月単位で良い時期と悪い時期を繰り返すことが多いようです。
ことばに困り感のあるサイン
話す時にリズムをとるように手を振る、足踏みする
話す時に顔をゆがめる、力(りき)む
話そうとしてやめてしまう
授業で発表しようとしない
発表しようとして、自分から手を挙げたのに話そうとしない
友達と話をしようとしない
休み時間もひとりでいることが多い
音読などをあてられても、固まってしまう
いつも緊張している様子
ふざけて不自然な言葉をつかう
はなしているときにことばを「かむ」
「あのー」「えっとー」という言葉をいれながら話す
突然大きな声で話す
常にそわそわしている
これらに似た様子が頻繁に見られる場合は吃音などの「ことばに困り感」をかかえているかもしれません。
悩み事を知られたくなく、相談するように促しても打ち明けられない子どももいるかと思います。
子ども達が、ことばの困り事を打ち明けられるように、ご家族の次に先生方が近くで寄り添っていただきたいと思います。
【おすすめ吃音関連サイト】以下リンクは外部サイトに移動します。
全国言友会(吃音(きつおん)のある人のセルフヘルプグループ)
参考書籍: 菊池良和, 吃音のことがよくわかる本, 講談社, 2015年
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