3 歳児の頃は 、社会性やことばがぐんと発達する時期です。
幼稚園などの園生活が始まる時期でもあります。
この時期に聞こえに問題があると、ことばの発達を妨げる原因になることがあります。
倉敷市で実際に3歳児健診で使われている聞こえのチェックは、保護者の方への聞こえのアンケートとささやき声の検査、そして指こすりの検査です。
聞こえの問診では、生活の中で聞こえにくさがあるかどうかを確認します。
ささやき声の検査は、聞かせることばによってどのようなことばが聞きにくいのか、聞こえにくさの傾向を知ることができます。
指こすりの検査では、左右の耳を別々に検査するので、どちらの耳が聞こえにくいかを見つけるのに役立ちます。ささやき声検査では見つけられない片耳の聴力低下を発見するのに有効です。
そこで、健診では「指こすりの検査はやり方が分からなかったと」言われることがあるので簡単にやり方をお伝えしたいと思います。
<方法>
はじめに練習をします。
練習は、子どもの前から、手の動きが見えるようにして指こすりを行います。
「これから耳のそばで指をこするから、カサカサっという音が聞こえたら、聞こえた方の耳を、『こっち』と指さししてね。」と お話してください。
左右どちらかの耳の横で、指をこすって音を聞かせ、聞こえた方の耳を指さしさせます。
左右正しい方向に指さしができたら、チェックを実施しましょう。
実際にやってみよう
①子どもの後ろに大人が立ちます。
「こんどは後ろから耳のそばで指をこするから、カサカサっという音が聞こえたら、聞こえた方の耳を、『こっち』と指さしてね。」とお話してください。
②指こすりをする人は、子どもの耳の真横5cmより少し後ろのところで、親指と人差し指を片耳5~6回こすります。
③子どもの反応は、聞こえた方の手をあげる、指さしする、聞こえた方に振り向くのどれでもOKです。
④指こすりは、左右ランダム(例:右、左、左)にしてください。
4回程度実施し正しく反応できればOKです。
<注意点>
検査は静かな環境で行いましょう(窓をしめる、テレビをけす 等)
指こすりは、乾いた手でしてください。
子どもが後ろを見ていない状態で実施してください。
指が髪に触れないように注意してください。
上手くできない、よくわからないと感じたら3歳児健診で相談してください。
指こすり検査だけでなく、ささやき声の検査での指差しもお家で上手にできないなと感じたら健診の際に気軽にご相談ください。
また、あくまでも簡易的な検査なので、聞こえについて心配な場合はお近くの耳鼻科で相談しましょう。