令和3年度 第5回 フォローアップ研修

令和3年度 第5回フォローアップ研修 1月13日(金)13:30~15:30に開催しました。

「小児の救急救命」 講師:日本赤十字社 講習会指導員  園田さん 久野さん

          

①はじめに
平成27年から令和元年までの5年間で475件の窒息死亡事故があり,そのうちの298件が0歳児の事故。その多くは,パンや豆まきの大豆を喉に詰まらせる(気道異物)等,悲しいことに家庭の中で起きた事故です。しかし,早急に対応できれば,大切な人を失わず,社会復帰するまで回復することが可能です。では,どのくらいのスピードで救命にあたればよいのでしょうか。

     

②心肺蘇生概略(座学)
まずは,座学で心肺蘇生について学びました。
★心肺停止から一分ごとに社会復帰ができる確率は10%落ちる
★元気に社会復帰するためには一次救命が大切(小児の一次救命=PBLS)
※一次救命・・・一般の人が最初に行う救命 二次救命・・・救急病院が行う救命
★いかに早く血液の循環を取り戻すかが大切
★呼吸を回復させるには→気道の確保【気道異物除去法】【人工呼吸】
★血流を回復させるには→【胸骨圧迫】
【AED】は,心室細動の際に有効。心臓の左心室を一時的に止めるものである。
★小児や乳児は,体が小さい。一時救命の方法も大人とは異なる。

専門的なお話を聞く事ができ,とても勉強になりました。座学を通して,いかに一次救命が大切なのかがわかりました。次は,実際に【胸骨圧迫】【AEDの使い方】
【気道異物除去法】
の実技練習を行いました。

③心肺蘇生法【胸骨圧迫】【AEDの使い方】
まずは,講師の方がお手本をしてくださいました。

     

その後,提供・両方会員の皆さんも実際に人形を使って,実技練習を行いました。
《小児》と《乳児》では,【胸骨圧迫】の方法が異なります。
【AED】を使用する際は,協力者が必要です。声を掛け合い,息を合わせて救命活動を行うことも重要だと思いました。会員の皆さんは,講師の方にアドバイスをいただきながら,真剣に練習されていました。

   

   

➃【気道異物除去法】
講師の方のお手本を見て,皆さんも練習を開始しました。
【気道異物除去法】《小児》《乳児》では,方法が異なります。
《小児》→腹部突き上げ法  《乳児》→胸部突き上げ法
どちらの方法ももなかなか難しい救命方法であることから,会員の皆さんは,講師の方に直接教えていただいたり,会員同士で教え合ったりしながら,【気道異物除去法】を身に付けられていました。

  

  

⑤最後に
講師の方からは,次のようなお話があり,講習会は終了しました。
★一次救命は「強く・早く・たえまなく」行うことが重要
★まずは,事故を起こさないようにする「事故予防」が大切
★子どもを見守り・早く気付くことが一次救命へと繋がる

日頃から子どもとの関わりが深い提供・両方会員の皆さんにとって,意味のある講習になったのではないでしょうか。万が一に備えるための学びは,けして無駄なものにはなりません。
提供・両方会員の皆様,お忙しい中,フォローアップ研修に参加してくださり,
ありがとうございました。今後とも,サポートをよろしくお願いいたします。

〈サブ・リーダKさんの感想〉
日本赤十字社から指導員の方に来ていただいて,一次救命処置の座学と実技を教えてもらいました。乳幼児をサポートする事の多い私達にとって,事故は絶対にあってはならない事ですが,誤飲等の対処を知っておく事は,とても重要だと思いました。
実技では,気道異物除去法や心肺蘇生の手順,AEDの使い方を教わりました。
いざという時に迅速な対応が出来るか不安はありますが,今日の受講で習った事を忘れず,周りの大人が危険な環境をつくらないように気をつけて生活したいと改めて思いました。        
               ※一部抜粋した感想を掲載させていただきました。

*令和3年度の講習会は,全て終了しました。
 令和4年度の日程は,3月末頃にお知らせいたします。
 参加される際,コロナ感染防止対策のため,事前に予約が必要です。
 参加希望の方は,早めにご連絡をお願い致します。